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『此の世の果ての殺人』あらすじ・感想・評価|終末世界×ミステリーの異色作を徹底解説

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『此の世の果ての殺人』あらすじ・感想・評価

『此の世の果ての殺人』は、第68回江戸川乱歩賞を受賞した荒木あかねのデビュー作。

人類滅亡が確定した終末世界を舞台にした、バディ要素を含む特殊設定ミステリーです。

終末という極限状況の中で起きる殺人事件を通して、登場人物たちの選択や価値観の揺らぎが描かれています。

『此の世の果ての殺人』基本情報

項目 内容
作品名 『此の世の果ての殺人』
著者 荒木あかね
出版社 講談社
発売日 2022年8月31日
受賞 第68回江戸川乱歩賞
形態 単行本・文庫・電子書籍(Kindle)・Audible

『此の世の果ての殺人』あらすじ(ネタバレなし)

地球に巨大な小惑星が接近し、人類滅亡が避けられないことが確定した世界。

社会は徐々に機能を失い、人々は「残された時間をどう生きるか」という選択を迫られていた。

治安や秩序も崩れ始める終末の世界で、教習所に通い続ける小春は、ある日、教習車のトランクから女性の遺体を発見する。

すでに未来が消えたはずの世界で起きた殺人事件。

警察機能も十分に働かない状況の中、小春と教官のイサガワは、事件の真相を追うことになる。

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『此の世の果ての殺人』を読んだ感想

まず、終末世界という設定の強さが大きな魅力です。

世界の終わりが確定している状況の中で発生する殺人事件は、通常のミステリーとは意味合いが異なります。

特に本作の特徴を整理すると以下の通りです。

  • 終末世界×ミステリーという特殊設定構造
  • 限られた環境で進行する事件とバディ的関係性
  • 通常のミステリーとは異なる状況依存型の展開

ミステリーとしても楽しめますが、終末世界そのものの描写が物語の大きな魅力です。

小春とイサガワの関係性も本作の見どころの一つ。
立場も年齢も異なる二人が事件を追う中で少しずつ信頼関係を築いていく様子は、バディものとしての面白さも感じられました。

また、それぞれの登場人物の人間ドラマも丁寧に描かれます。
読み進めるほどに「正しさ」や「普通の価値観」が揺らいでいき、読後に余韻が残るタイプの作品です。

文章は比較的読みやすく、重いテーマを扱いながらもテンポが良いため、ミステリー初心者でも入りやすいです。

さらに本作は、江戸川乱歩賞受賞作としても評価されており、荒木あかねさんは若手ながら構成力の高さを見せています。
個人的には、今後の作品を追いかけたくなる作家だと感じました。

『此の世の果ての殺人』は面白い?(評価・向き不向き)

結論として、本作は「設定型ミステリー」や「人間ドラマ重視の作品」が好きな人にとって面白い作品です。

  • 派手などんでん返しよりも心理的な納得感を重視
  • 世界観とテーマ性で読ませる構成

ミステリーとしても楽しめますが、緻密なトリックや連続する衝撃展開を期待すると方向性が異なるかもしれません。

『此の世の果ての殺人』は怖い?グロい?

本作はホラー作品ではありません。

恐怖を煽る描写やスプラッター的な演出が中心の作品ではなく、あくまでサスペンス・ミステリー作品です。

ただし、殺人事件を扱うため緊張感のある場面や、状況的に重い描写は含まれています。

「怖さ」よりも「状況の異常さ」や「心理的な緊張感」が主軸です。


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『此の世の果ての殺人』はこんな人におすすめ

  • 終末世界を舞台にした物語が好きな人
  • 特殊設定ミステリーを読みたい人
  • 人間心理を重視するミステリーが好きな人
  • バディものや相棒関係が描かれる作品が好きな人
  • 読後に余韻が残る作品を探している人
  • 乱歩賞受賞作をチェックしている人

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一方で、以下のタイプにはやや不向きです。

  • トリック重視の本格ミステリーが好きな人
  • 大きなどんでん返しを期待する人

『此の世の果ての殺人』FAQ

Q. 結末はすっきり解決する?

  1. ミステリーとしての謎(犯人や動機)は作中で明確に明かされます。ただし、世界そのものが終末に向かっているため、一般的なハッピーエンドとは異なる独自の余韻が残る結末を迎えます。

Q. 荒木あかねさんの他の作品はある?

  1. デビュー作である本作のほかに、第2作の長編ミステリー『ちぎれた鎖と光の切れ端』が刊行されています。こちらも緻密な伏線と人間ドラマが味わえる作品として高い評価を得ています。

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Q. 江戸川乱歩賞の受賞作としてはどんな位置づけ?

  1. 第68回江戸川乱歩賞を満場一致&史上最年少(当時24歳)で受賞し、大きな話題を集めました

まとめ

『此の世の果ての殺人』は、終末世界という極限状況とミステリー要素を組み合わせた作品です。

謎解きの面白さだけでなく、人間の選択や価値観の揺らぎに焦点が当てられており、読後に強い余韻を残します。

特殊設定ミステリーや人間ドラマを重視する読者に特に向いた一冊です。



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